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南海トラフ沿いにおいて異常な現象が観測され、南海トラフ地震の発生可能性が高まった場合に、気象庁から発表される情報のことです。
例えば、想定震源域の東側で大規模な地震が発生した場合に、連動して西側でも大地震が起きる可能性があります。過去には実際に、想定震源域の東側と西側において、時間差で大規模地震が発生したケースがあります。
南海トラフ地震臨時情報が発表された際は、後発の大規模地震の発生に備え、国や県・市町等からの呼びかけに応じた防災対応をとりましょう。
想定震源域内のプレート境界においてM8.0以上の地震が発生した場合 (なお、想定震源域の7割程度以上が破壊された段階でも、未破壊領域でも引き続き大規模地震が発生する可能性は否定できないため、「半割れケース」として取り扱われます。
想定震源域のプレート境界においてM7.0以上、M8.0未満の地震が発生した場合 (なお、想定震源域のプレート境界以外や、想定震源域の海溝軸外側50km程度までの範囲で発生したM7.0以上の地震についても、「一部割れケース」として取り扱われます。)
ひずみ計等で有意な変化として捉えられる、短い期間にプレート境界の固着状態が明らかに変化しているような通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合
臨時情報は、情報の受け手が防災対応をイメージし、適切に実施できるよう、南海トラフ沿いで発生した異常な現象に応じて、キーワードを付して発表されます。
例:南海トラフ臨時情報(巨大地震警戒)など
観測された異常な現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した、または調査を継続している
■発表条件
想定震源域またはその周辺でM6.8程度以上の地震が発生した場合や、通常とは異なるゆっくりすべりが発生した可能性がある場合
巨大地震の発生に警戒が必要
■発表条件
想定震源域内でM8.0以上の地震が発生した場合 ※半割れケース
巨大地震の発生に注意が必要
■発表条件
・想定震源域内でM7.0以上、M8.0未満の地震が発生した場合
・想定震源域の周辺などでM7.0以上の地震が発生した場合
・地殻変動など異常な現象が観測された場合 ※一部割れケース または ゆっくりすべりケース
(巨大地震警戒)、(巨大地震注意)のいずれにも当てはまらない現象と評価した
南海トラフ付近でM6.8程度以上の地震が発生した場合やプレート境界で通常とは異なるゆっくりすべりが発生した場合、国が調査を開始するとともに、気象庁が臨時情報の種別として「調査中」を発表します。
その後、国の「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の結果により、臨時情報の種別として「巨大地震警戒」、「巨大地震注意」、「調査終了」のいずれかが発表されます。
後発の大規模地震の発生に備え、国や県・市町等からの呼びかけに応じた防災対応をとりましょう。